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素敵なペットライフのために

犬のカーミングシグナル

皆さんはカーミングシグナルという言葉をご存知でしょうか。

カーミングとは落ち着かせる、シグナルは信号という意味です。つまり、自分と相手を落ち着かせる=犬が自分の気持ちを伝えるためのボディランゲージということになります。

ペットを飼っている人や、動物に携わる仕事をしている人は、このカーミングシグナルにより、その子の今の気持ちを理解することが出来ます。

 カーミングシグナルは、ノルウェーの動物学者、テゥーリッド・ルーガス氏が1990年代に提唱し、現在27種類に分類されています。

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その内の例として、犬があくびをするのは相手の興奮を鎮める効果や、自分がストレスを感じている表われと言われています。反対に笑顔を見せたり、仰向けに寝転んだりするのは、楽しい気持ちや、信頼を示しています。更に、犬がそっぽを向くのは、相手に対して敵意がないことを示しているので、こちらも視線を逸らしてあげると犬の緊張がほぐれます。

 しかし、本当にカーミングシグナルの効果はあるのでしょうか。この疑問を解決するために、2016年に検証実験が行われました。

この実験は顔見知りの犬同士と見知らぬ犬同士を同じエリア内に入れ、犬同士の反応を調べたものです。この実験によると、見知らぬ犬に対しては緊張をほぐすため、自分の心を落ち着かせるような行動が見られました。また、攻撃的な犬に対しては、相手を落ち着かせようとする行動が見られたと言います。

そして、このカーミングシグナルが出された後、攻撃行動をおこしていた犬の攻撃性の減少率は、約80%だったということです。このことから、カーミングシグナルは役割を果たしているということが言えるでしょう。

 犬は言葉が話せません。だからこそ、私たち人間がその子の些細な変化に気付いてあげる事で、犬との信頼関係が生まれます。

その方法の1つとしてカーミングシグナルを読み取ることにより、犬との更によりよい関係が築いていけるといいですね。